神道、神社での「祭」とは

祭祀
神社 神道 豆知識

全国津々浦々で、日々「祭」が執り行われています。
この神道、神社の本義とされている重要な「祭」とは一体どのような行為をいうのでしょうか。

祭の語源

「祭」には概ね3つの語源があります。

第一に、「奉る(たてまつる)」という言葉に関係しているといわれます。
祭典の時に神様に米、酒などの神饌(しんせん)を捧げ、祭典のあとにそれを下げてきて、直会(なおらい)の場を設けてそこで共食共飲することで、神様の力を体に取り込むことまでの行為を「祭」なのだといわれます。

第二に、「祭」には神様の降臨を「待つ」という意味も込められており、神様からの信託を乞うことを「祭」だといわれています。

第三に、「祭」には「まつらう」=服従するという意味を持ちます。神様にご奉仕することを指します。

祭の意義

祭は、いつ、どこで、誰が、どのように執り行うかが重要とされています。これらの要件が揃うことで非日常である「祭」の空間が整えられ神様と人とがより近くなり、人は一連の祭の儀式を経て神威を体へと宿すことができるようになります。

「いつ」祭を行うかという部分についてですが、古来神社の祭は、夜に行われることが多くありました。また、農耕中でも稲作を重要な生活の柱としていた我が国は、稲作の作業の節目節目に重要な祭典が執行されていました。
近年は、生活の多様化、地域住民の減少等により古来からの祭日が週末などへ変更されるようになり、祭の意義を構成する「いつ」の部分が希薄になりつつあるようです。

以上「祭」についてでしたが、「祭」により神様と人は近づくことができ、神饌を口にする事で力を得られるという重要な役目がありました。神道、神社において「祭」があるからこそ神道という世界があり、神社という存在が成立するのだといえます。
忙しい現代ではありますが、時間の都合をつけて自分たちが住んでいる地元の「祭」に是非参加をして頂きたいと思います。

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