八百万の神々とは
神社 神道 豆知識
「八百万」と書いて「やおよろず」と読みます。「多くの」といった意味があります。
時々、「日本は、八百万の神々が宿るくに」といったようなことを耳にすることがありますが、これは「沢山の神々が住んでいるくに」ということになります。
神社神道の考え方で、更に元を辿ると日本人が遠い昔から生活を営んでいく中で、身の回りのありとあらゆるものに対して「神」の存在を感じてきたことを表しています。
日本の国は、秀麗な山々、清浄な水、肥沃な土地に恵まれ、更に季節の中でそれらは様々な表情をみせ、人々へ豊かな恵み、その一方で厳しい自然の猛威を与えてきました。この流れに無理に逆らうことのないように祖先は生きてきました。まさに自然と共生してきたのです。
その生活は、日本人特有の豊かな感性を長い時間をかけて育んできました。
この感性は、とても繊細で人の力の及ばないものに対して、人智の及ばぬ畏きものとして「神」と呼ぶようになり、山、川、海、岩、樹木、動物、現象など様々なものが「神」となり崇拝の対象となりました。
この考え方は、現在も日本人の多くの人が生きてきた中で自然と持ち合わせている感性であり、海外の人々から日本が神秘的であると思われている要因となる一つでもあります。